
この記事は【その2】の続きです。
東海道線の吉原駅から岳南江尾駅までを結ぶ岳南電車の車両を撮影しています。
今回の記事に掲載した列車は、次の動画でご覧いただけます。
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車両基地などが隣接している岳南富士岡駅には、かつて貨物輸送が行われていた頃に使用されていた機関車などが保存・展示されています。

保存場所には電気の通っていない架線が張られており、一部の機関車はパンタグラフを上げた状態で展示されています。
ED50形1号機
ED50形1号機は1928年に製造された電気機関車で、当初は上田温泉電軌(現在の上田電鉄)で使用された後、名鉄を経て1969年に岳南電車(当時は岳南鉄道)に入線しています。

クラシックな凸型スタイルの機関車で、比奈駅付近にあった製紙工場への専用線の入換作業などに使用されていましたが、2012年に引退しています。

ED29形1号機
ED50形1号機の奥には、箱型デッキ付きのスタイルの機関車ED29形1号機がパンタグラフを下ろした状態で展示されています。

ED29形1号機はED50形1号機よりもさらに古い1927年の製造で、最初は豊川鉄道(現在のJR飯田線の一部)で運用され、同鉄道の国有化に伴って国鉄に移籍し、岳南電車には1959年に入線しています。
廃車になったのは2015年ですが、1993年以降使用されておらず、傷みが激しかったようです。

ED40形
ED40形は松本電鉄(現在のアルピコ交通)向けに日本車輌が製造した機関車で、戦後に同社が製造した機関車として唯一の存在です。
1965年に2両が製造され、松本電鉄では梓川水系のダム建設の資材輸送に従事していましたが、1969年のダム完成により用途を失い、わずか6年後の1971年に岳南電車に譲渡されました。

線路側に展示されている2号機はオリジナルのぶどう色ですが、道路側に展示されている3号機は赤とクリーム色の大昭和製紙カラーとなっています。

ワム80000形
ED40形2号機には、製紙工場からの製品輸送に使用されていたワム80000形貨車が2両連結されています。
なお、岳南電車の貨物輸送は2012年に廃止されています。

7000形 7002号車
岳南富士岡駅の吉原側の側線にはパンタグラフを外された7000形の7002号車が留置されています。
7002号車は9000形の導入により2018年に廃車となっており、部品取り用として存置されているようです。

側線にはFS510台車が4基並べられていました。

7000形と8000形は種車のTS台車を履いているので、9000形の予備部品かと思います。

夜景電車
日が沈み、夜景電車の運行時刻が近づいたので、列車で岳南原田駅に移動します。

夜景電車に使用されるのはヘッドマークが取り付けられた8000形の2両編成です。

2両編成のうち、後方の1両の車内を消灯した夜景電車が岳南原田駅に到着しました。
車内灯が点いている車両は一般列車として乗車可能です。

岳南原田駅の岳南江尾側は、岳南電車のウェブサイトでも紹介されている工場夜景との撮影スポットですが、連休中の休日だったためか、工場のライトはあまり点灯していませんでした。

吉原駅で出発を待つ夜景電車を東海道線のホームから撮影しています。

発車するとすぐ後方1両の照明が消され、夕闇の中に溶け込んでいきました。

以上、3回にわたり徒歩で沿線を歩きながら撮影した岳南電車を取り上げました。
途中で9000形から8000形への車両交換が行われたことにより、岳南電車で運用される3形式全てを撮影、乗車できたのはラッキーでした。

今後の岳南電車で気になるところは7000形7003号車と8000形の代替として導入される後継車両の動向です。
富士市が2024年11月に発表した「岳南電車財政計画(第4クール)及び第四次行動計画の見直しについて」によると、車両の更新は以下のスケジュールが予定されています。
- 8000形代替車両の納車が令和9年(2027年)2月
- 7000形7003号の代替車両の納車が令和10年(2028年)2月
また、令和7年(2025年)の予算には「車長が20mの車両を入線可能とするため、駅ホームの切削工事のための測量費」が計上されていることから、導入される車両は20m級の車体になることが確実とみられます。
代替車両の候補として真っ先に思いつくのは、最近引退したJR東海の211系ですが、最初の車両の納車まであと2年近くあるので、時間がかかり過ぎるような気もします。

JR東海 静岡エリア 211系の動画は、下のリンクからご覧いただけます。
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他に思いつくのは東急9000系です。
後継の6020系が今年度から導入され、「サステナ車両」として西武に移籍することが決まっていますが、5両から4両に短縮されるので1両余ります。

東急大井町線 9000系 9020系の動画は、下のリンクからご覧いただけます。
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東急から譲渡される車両は先頭車化の改造実績も豊富なので、新しい顔の車両が生まれたら面白いです。

そもそも西武に譲渡される9000系は60両程度のようなので、先頭車化しなくても捻出できるのかもしれません。
来年ぐらいまでには新しい車両の詳細が発表されると思うので、楽しみに待ちつつ、改めて撮影に出かけたいと思います。
YouTubeチャンネルの動画では、富士山の麓を走行する岳南電車の7000形、8000形、9000形を収録しています。
この記事とあわせてぜひご覧ください。
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