
蒸気機関車が運行されている大井川鐵道大井川本線の列車を撮影しています。
今回記事【その1】ではC10形 8号機がけん引するSL列車を、次回記事【その2】では普通列車と新金谷駅に留置されている車両を取り上げます。
今回の記事に掲載した列車は、次の動画でご覧いただけます。
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大井川鐵道のSL運行は日によっていくつかのパターンに分かれています。
撮影日は「パターンC1」で、午前に「SL南アルプス51・52号」、午後に「SLかわね路51・52号」の2往復が運行されていました。
補機に国鉄特急色が復刻されたE31形の連結を期待していましたが、SL単機でのけん引でした。

パターンC1のSL運行は新金谷駅を出発し、途中の家山駅が終点です。
家山川に架かる橋で下り列車を撮影した後、家山駅に移動したところ、ちょうど機回しを行っていました。

駅の金谷側から低速で進入し、機関車から白い蒸気を細かく吹き出しながら慎重に客車に近づきます。

無事に連結が完了しました。
電車などに比べると機関車の出力調整が難しそうで、高度な運転テクニックが求められるんだろうなという印象です。

家山駅の折り返し時間はわずか30分程度で、停車中担当の方が忙しく作業をされていました。

タンク側を先頭に上り列車が出発します。
電気機関車の補機がつかなかったのは残念ですが、タンク側を先頭にした列車を見ることができ、よい記録となりました。

SL列車が出発すると家山駅は静かな雰囲気に包まれました。
家山駅の所在地は合併により島田市川根町となりますが、駅名標は旧町名のままになっています。

大井川本線は2022年に発生した土砂災害の影響で川根温泉笹間渡駅から終点の千頭駅までの区間が今も不通となっています。
列車の大半は家山駅止まりとなっていて、SL列車を除くと川根温泉笹間渡駅まで運行する列車は1日3往復のみとなっています。

家山駅には「トーマス号」の機関車も休んでいました。

午後の下り列車は、家山川に架かる橋梁の手前、接近する列車が正面に見える場所から撮影しています。

撮影した場所付近は桜の木が植わっており、「家山の桜トンネル」と呼ばれる観光スポットとなっています。

折り返しの上り列車は並行する国道473号線から降りる階段付近から撮影しています。

SL列車の出発駅である新金谷駅に戻ると、機回しを終えたC10 8号機が整備、点検中で、E31形電気機関車と並んでいました。
工具で機関車の各部を叩いて異常がないかを点検され、復唱されるチェック項目も多く、SLの運行には大変な負担があることを痛感しました。

撮影日のSL列車に使用されていたC10 8号機は1930年に製造された車両で、23機が製造された同型機唯一の生き残りです。
最初は東北本線や高崎線で運用された後、山田線や会津線などの東北の路線や他社への転籍を経験し、1994年に大井川鐵道に入線しています。

なお、他のC10形は1962年までに全て引退しており、他に静態保存されている車両もないため、とても貴重な存在です。
あと5年で車齢100年に達し老朽化も進んでいると思いますが、末永く走り続けてほしいと思います。

新金谷駅にはSLの方向転換に用いるターンテーブルがあります。

ターンテーブルの奥には国鉄特急色に復刻されたE31形が留置されていました。
後ほど線路の反対側に回って間近に観察したいと思います(次回記事【その2】に掲載)。

次回記事【その2】では、普通列車で運用されていた16000系と新金谷駅にに留置されている車両を取り上げます。

YouTubeチャンネルの動画では、C10 8号機がけん引するSL列車と16000系の普通列車などを収録しています。
この記事とあわせてぜひご覧ください。
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